2023-10-23 update

「みんなの手」利尻礼文サロベツ国立公園たより 2023.8 Vol.32

利尻島「登山者の安全を願って」

利尻山には2つの登山ルートがあり、登山道の維持管理のため、地域が主体となって定期的に整備登山が行われています。7月の末、上級者向けのルートである沓形登山道の整備登山に参加しました。この登山道の9合目周辺のルートは難所が続き、道幅も狭いため、足下の状況を目視できるよう草の刈払い作業を行いました。機械が入れない険しい山中で地域の関係者が手作業で道を守っています。
撮影地:沓形登山道・親不知子不知(利尻町)


礼文島「花の島を守る地道な作業」

“花の浮島”礼文島にも島の植物を脅かす外来植物が多数見られ、地域関係者や国立公園パークボランティアと共に除去活動を続けています。8月中旬、レブンアツモリソウの自生地周辺で、ノラニンジン等の除去を行いました。外来植物とはいえ、抜いてしまうことに心が痛みますが、定着すると取り除くのは困難になります。人間の都合によって持ち込まれた外来植物も多く、「持ち込まない」ことが何よりも重要なのです。
撮影地:礼文島内(礼文町)


サロベツ「次の世代と一緒に学ぶ」

7月中旬、国立公園パークボランティアと共に高校の授業の一環として、北米原産のメマツヨイグサやオニハマダイコン等の外来種除去活動を行いました。人間の活動や様々な要因で侵入する外来植物は、在来植物に影響を与えるため、早期の発見と粘り強い防除が必要となります。次の世代を担う高校生の皆さんとフィールドに出て、様々な植物を手で触りながら、地域本来の自然を守る大切さを共に考えました。
撮影地:浜勇知園地(稚内市)